アラブ首長国連邦(UAE)、ドバイに行くなら、ルーブル・アブダビやシェイク・ザーイド・グランド・モスクのあるアブダビも外せない。
個人でドバイからアブダビに行く方法は
- 現地ツアーで行く
- タクシー
- 路線バス
この3つ。
アブダビ行きのバスツアーなら10,000円前後、タクシーなら片道で6,000円ほど。
この記事では、一番安い移動手段である路線バスを使って、ドバイから日帰りでアブダビへ行く方法をご紹介しています。
これを読めば、50AED(約1450円)でドバイとアブダビを往復することができます。
アブダビでのバスのICカード購入方法や、観光スポットについても、少し書いておきます。
※この記事の情報は、私が2020年1月1日に乗車した時のものです。
ドバイ国際空港のドバイメトロ駅構内でICカードを購入しよう
ドバイ国際空港とドバイメトロは直結しています。
日本からエミレーツ航空に搭乗したなら、ターミナル3に到着します。
ターミナル3の地上階に、ドバイメトロの「Airport Terminal3」駅へのエスカレーターがあります。
登ると、メトロの駅の構内に。
構内には、自動券売機と有人の窓口があります。
ここで、ドバイメトロと路線バス共通のICカード「ノルカード(シルバー)」を購入します。
勝手がわからない自動券売機よりも、有人の窓口での購入がおすすめ。
言葉に自信がなければ、この記事のカードの画像を見せながら「ノルカードシルバープリーズ」と言えば買うことができます。
必ずシルバーのノルカードを購入してください。
シルバーカードでないと、長距離路線バスには乗車できません。
ノルカード(シルバー)の料金
シルバーのノルカードは25AED(約750円)で購入できます。
5AEDはカード発行料金なので、乗車時に使えるのは20AED。
ドバイからアブダビまでは片道で25AEDなので、往復するには、追加でチャージしないと足りません。
チャージは自動券売機か有人窓口で
私はメトロにも乗車したかったので、50AED(約1450円)を追加でチャージしておきました。
券売機からチャージするなら「Card Top Up」を選択してチャージします。
全てがそうではありませんが、海外では「Top Up」が日本でいうチャージを意味します。
有人窓口でもチャージできます。
自動券売機も有人窓口も、クレジットカードが使えます。
アブダビ行きのバスステーションは二ヶ所
アブダビ行きのバスは、アル・グバイバと、イブンバトゥータの二ヶ所のバスステーションから出ています。
アル・グバイバ バスステーション
アル・グバイバ バスステーションはオールドドバイ周辺に位置しています。
ドバイメトロの「Al Ghubaiba駅」が最寄駅です。
イブンバトゥータ バスステーション
イブンバトゥータ バスステーションは、ドバイマリーナ方面に位置しています。
ドバイメトロの「イブンバトゥータ駅」に隣接しています。
イブンバトゥータ駅を出てすぐ右手にあります。
アル・グバイバとイブンバトゥータはかなり距離が離れており、ドバイメトロでも30分以上かかります。
アル・グバイバの方が近くなのに、メトロでわざわざイブンバトゥータまで行っても、あまり時間の節約にはなりません。
宿泊施設に近いバスステーションから乗車するといいでしょう。
バスステーションから、アブダビ行きのバスに乗る
アブダビ行きのバスが、ステーション内に停車しています。
バスは大体15分間隔で出ているし、行き先表示のサインもあるので、バス停もバスもすぐに見つかります。
アル・グバイバ バスステーションからは「E100」系統、Abu Dhabi(アブダビ)と表示されているバスに乗ります。
イブンバトゥータ バスステーションからは「E101」系統、Abu Dhabi(アブダビ)と表示されているバスに乗ります。
不安であれば運転手さんに「トゥー アブダビ?」と聞いてみてください。
路線バスの時刻表
ドバイ発と、アブダビ発の時刻表(pdf)は、下記のリンクから見ることができます。
路線バスの乗車方法
バスの前方から乗車します。
乗る時に、左手にICカードの読み取り機があるので、タッチします。
女性は前方の席、男性は後方の席に座ります。
通路を挟んでペアシートになっていますが、知らない男女は隣同士で座れません。
運転手さんがチェックして「夫婦か?」と聞かれます。
違うと答えると、男性は後方に追いやられます。
車内は飲食禁止。2時間半ほど水分を摂ることができないので、乗る前に水分補給をお忘れなく。
トイレ休憩はなく、バスの車内にもトイレはありません。
降りる人がいる場合、途中でいくつかのバス停に停車しますが、ほとんどの人がアブダビで下車します。
アブダビのセントラルバスステーションに到着
2時間半ほどかけて、アブダビのセントラルバスステーションに到着します。
下車する時はICカードをタッチしなくてもOK。
ドバイからの長距離バスは、ここ↓に停車します。
アブダビの観光でバスを利用する方法
アブダビ観光をタクシーではなくバスを利用する場合。
アブダビではドバイのノルカードは使えません。
下車すると、バスステーションのエントランスが見えます。
この中で、アブダビのバス専用のICカードを購入します。
建物内の自動券売機で買うのは、アブダビのバスに乗車するためのICカード「ハフィラットカード」。
ハフィラットカードがこちら。
何種類かあるようですが、私が行った時は、自販機にはこのカードしかありませんでした。
支払いは現金で。カードが使えるかどうかはわかりません。
こちらが自動券売機で買った時のレシート。
このハフィラットカードは20AED(約580円)ですが、実際に乗車に使えるのは10AED(約290円)。
料金が安いバスを使い倒すなら、追加でチャージを
アブダビ市内の移動なら、一回の乗車で運賃は2AED(約58円)。
ルーブルアブダビなど、アブダビ郊外への乗車は2AED+1kmごとに0.05AED(約1.5円)加算されます。
セントラルバスステーション
↓
ルーブルアブダビ
↓
シェイク・ザーイド・グランド・モスク
↓
セントラルバスステーション
このルートならチャージの必要はなく、10AEDで十分足ります。
他にもバスで行くところがあるなら、追加でチャージしておきましょう。
ルーブルアブダビ行きのバスは94番
ルーブルアブダビの閉館時間の方が早いので、私は先にルーブルアブダビに行き、モスクはその後で行きました。
アブダビのバスステーションから、終点のルーブルアブダビまでは約30分かかります。
ルーブルアブダビ行きのバスは、94番。
バス停への行き方は、緑の建物のバスステーションを出ると、正面に歩道橋があります。
ルーブルアブダビ行きのバスは歩道橋を渡り、向かいの道路にあるバス停から乗ります。
バスステーションを出てすぐ正面にある、歩道橋への階段。
アラベスクの意匠が美しい構造物です。
階段を降りてすぐの場所にバスが停まっているのが見えますが、ここにバス停があります。
ICカードは、乗車時と下車時にタッチします。
ドバイメトロも同じですが、日本のICカードよりも反応が鈍い。
タッチして「ピッ」と音がするまでICカードを読み取り機から離さないでください。
バスは基本的に各駅停車のようですが、道中のバス停が無人の時は停車しませんでした。
バスでルーブルアブダビとシェイク・ザーイド・グランド・モスクを1日で回ることも可能
アブダビで可能な限りゆっくりしたければ、ドバイで朝一番のアブダビ行きのバスに乗ることをおすすめします。
セントラルバスステーションからルーブルへ行き、見学後、ルーブルのバス停からシェイク・ザーイド・グランド・モスクに行くバスに乗ります。
モスク行きのバスも、ルーブルアブダビにきた時と同じ94番。
シェイク・ザーイド・グランド・モスク行きのバスは、ルーブルのバス停からモスクまで、乗り換えなしで行くことができます。
ただ、各駅停車のバスだと、モスクに着くまで時間がかかります。
ルーブルアブダビとセントラルバスステーション、モスクの位置関係がわかる地図です。
ルーブルとモスクは離れた場所に位置しています。
モスクをゆっくり見たければ、タクシーでの移動をおすすめします。
ウーバーで配車すれば、すぐに来てくれるでしょう。
モスクはアブダビ最大の見所だけあって観光客も多く、エントランスはディズニーランド入園並みの行列ができていました。
エントランス付近で配られていた整理券を受け取ると、45分待ちと表示されていました。
混雑するシーズンだったためか、モスクに入場するまでに1時間ほどかかってしまいました。
ルーブルとモスクの観光が終わる頃には、日が落ちて暗くなっているかもしれません。
モスクから各駅停車のバスに乗ると、セントラルバスステーションまで、かなり時間がかかってしまいます。
夜遅い時は、迷わずタクシーでバスステーションに向かうことをおすすめします。
アブダビのバスステーションから、行きと同じ番号のバスに乗車する
ドバイに帰る時も、セントラルバスステーションから長距離バスに乗ります。
今度はドバイ行きの乗り場から、同じ番号のバスに乗車します。
アル・グバイバ行きは「E100」、イブンバトゥータ行きは「E101」。
帰りも、乗車時にドバイのノルカードを読み取り機にタッチします。
間違えてアブダビのハフィラットカードをタッチしないように。
帰りの車内も飲食禁止、トイレ休憩もなし。
心配なら、セントラルバスステーションで用を足しておきましょう。
ドバイに到着したら、夜遅くなっているはず。
ホテルが徒歩圏内にない場合、迷わずタクシーを拾うか、ウーバーでタクシーを呼んでください。
エミレーツ航空を利用すれば無料のシャトルバスが利用できる
エミレーツ航空を利用すれば、到着後、無料でアブダビ行きのバスに乗車できます。
利用するには、出発前に予約しておく必要があります。
航空券を購入した後でも、コールセンターに電話すれば手配してくれます。
手配後、メールでバス乗車込みのeチケットが送付されてきます。
ただしアブダビまでの片道のみで、ドバイに帰ってくることはできません。
機内持ち込みの手荷物だけなら、アブダビまでの片道だけ利用してもいいと思います。
エミレーツのバスに乗る前にノルカードを購入、チャージしておけば、アブダビから路線バスでドバイに帰ってくることができます。
路線バスでのアブダビ行きを振り返る
私の場合、女ひとり旅。
深夜便でドバイ到着後、ホテルに荷物だけ預けていきなりアブダビに行くという強行スケジュールでした。
理由は、他の現地ツアーやイスラムの休日(金曜日)とバッティングしてしまったため、アブダビ行きのチャンスがドバイに着いた当日しかなかったから。
路線バスを選んだ理由
当初ツアーで行くつもりにしていたけど、忙しくてほったらかしていたら、満席になっていました。
ロコタビでプライベートツアーの見積もりを取ると、38,000円とか56,000円という料金だったので断り…
しばらく考えていると、ふと、バスで行けばいいんじゃないかと思いました。
調べてみると、路線バスで行った人のブログがいくつか出てきたので、行けないこともないかと、路線バスでアブダビまで行くことに。
カオスなアル・グバイバ バスステーション
ホテルに近いのは、アル・グバイバ バスステーション。
アルグバイババスステーション周辺はインド、パキスタン系の出稼ぎ労働者が多い地区でもあり、朝も晩もカオスな雰囲気。
ホテルからタクシーでアル・グバイババスステーションに到着すると、早速タクシーの激しい客引きにあいました。
私は女ひとり旅だし、長時間、密室とも言える車内で男性の運転手と2人きりになるのが嫌だから、タクシーは使いたくない。
客引きを無視して、アブダビ行きのバスを探すとすぐに見つかりました。
アブダビに着いたら午後1時
10:19にドバイのアル・グバイバを出て、アブダビに到着したのは午後1時頃。
モスクよりルーブルの方が閉館時間が早かったので、ルーブルから先に行くことに。
ルーブルは日本でチケットを買っていたので、並ぶことなくすんなり入場できました。
館内も割と空いていたけど、モスクの観光もあり、日帰りだからあまり遅くならないうちにアブダビを出ないといけないこともあり、かなり駆け足で見て回りました。
食事はルーブルの敷地内のオープンカフェでジュースとサンドイッチを食べましたが、猛烈にでかいハエがたかってきて、オープンカフェで食べたことを後悔。
でも、建築家ジャン・ヌーヴェルのファンなので、彼が設計したルーブルアブダビが見られて本当に良かった。
ルーブルからバスでモスクに向かう
ルーブルからバスでモスクに行ったけど、1時間以上かかりました。
地元ローカルのバスが好きだから楽しかったけど、モスクがかなり混雑していたので、タクシーで行った方が良かったかも。
モスクはエントランスから地下道を通って入場します。
モスク自体も巨大なので、全部の場所でゆっくり見ている訳にもいきません。
モスクもわりと駆け足で観光で、モスクを出たらもうあたりは暗くなっていて。
セントラルバスステーションに戻ろうと慌ててバス停に行くと、バスが中々来ない。
バスを諦めてタクシーに乗車。
8時半頃アブダビ発のドバイ行きの路線バスに乗車。
ドバイに到着したのは夜11時半をまわっていました。
バスステーションからは、タクシーでホテルに。
日帰りだと食事のタイミングが難しい
行き先がルーブルとモスクだと、
- セントラルバスステーション内のレストランを利用する
- ルーブルの館内にあるカフェ
- モスクのエントランスに入った所にあるショッピングモールのフードコート
時間に余裕がないと、この3つ以外に主だった食事スポットが見つかりません。
ルーブルアブダビの周辺は何もなく、ここでお腹がすいたらルーブルの敷地内で食べるしかない。
時間に余裕があるなら、バスステーションの周辺が、一番手頃なレストランを探しやすいと思います。
アブダビで晩ご飯のタイミングを逃した場合、時間が遅くなければドバイのどこかで食べるか、ホテルのルームサービスを利用するか、前日に食事を買っておくことをオススメします。
駆け足だったけど、無理して行って本当に良かった
深夜便からのアブダビ観光は体力的にきつかったし、駆け足観光だったけど、行って本当に良かったと思います。
モスクもルーブルも素晴らしかったし、路線バスもアブダビのバスも、乗り物大好き人間にはたまらない楽しさでした。
ツアーが満席になり、仕方なく選んだ路線バスという手段でしたが、結果として大満足。
ネットで事前に調べたつもりだったけど、実際に行ってみると、書いてあったことと違うこともありました。
でも、なんとか乗り切った満足感は、何者にも変えがたい思い出です。
路線バス+タクシーで安く賢くアブダビを楽しもう
アブダビ行きの路線バスの車内はきれいだし、シートも悪くない。
乗り心地も良く、静かで空調も効いています。
ドバイ、アブダビ間は路線バスを使い、アブダビはタクシーを利用すれば、安くて効率よくまわることができます。
ツアーのように集合時間や団体行動に縛られることもないので、自分のペースで好きなように行動できます。
グループで行くなら、アブダビでタクシーを利用しても、かなり節約できます。
滞在日数に余裕があれば、ルーブルとモスクに行く日を別にするのもありだと思います。
ルーブルも、モスクもゆっくりと見るに値する場所ですから。
日を分ければ、アブダビ内の移動をタクシーではなくバスにしても、時間的に余裕があります。
路線バスに乗るなんて、相当旅慣れていないと難しいんじゃないの…と思われるかもしれませんが、お友達が一緒なら、チャレンジしてみると楽しいんじゃないかと思います。
せっかくの海外旅行、一度はチャレンジする機会があってもいいんじゃないかと思います。